このページで分かること
- Aコース=働いて給与をもらっている人が気を付けるポイント
- 106万円と130万円で「何が変わるか」
- 自分はどっちを見ればいいか
- 会社のルールで景色が変わる理由
- 迷ったときのチェックは「3つだけ」
年収の壁。
ものすごく大事なことなのに、ちゃんと理解しようとすると、脳が止まります。
働きたいけれど、考えないといけないことが増える。
制度も絡むので、つい後回しにしてしまう方も多いのではないでしょうか。
しかも近頃は制度改正の動きが続いていて、
「去年聞いた話が、今年は少し違う」も起きやすい。
だから今日は、細かい数字を暗記するのではなく、
自分が見るべき看板だけ拾えるように整理します。
先に結論:Aコースは「3つだけ」見ればOK
給与・パート(Aコース)の人が見るのは、この3つだけです。
- 扶養レーンを走っている?(→ 走っている人は「130」も見る)
- 会社の料金所ルール(→ 「106」が関係するかが決まる)
- 自分の働き方の見込み(週の時間・月収のイメージ)
ここがそろうと、
106や130は暗記ではなく、自分の道に立っている看板として読めるようになります。
(ここで迷子にならない合図)
坂道=税金/料金所=社会保険。数字が出たらまず「いまどっち?」
副業もある人は、こちらも確認
→ 両方記事へ
Aコースの地形:壁は2種類だけ
この町には、大きく分けて2種類の「壁(=難所)」があります。
- 坂道(税金の壁):少しずつ増える
- 料金所(社会保険の壁):条件がそろうと通行ルールが変わる
税金は「じわじわ」。
社会保険は「切り替わり」。
この違いだけ先に分かるようになると、あとが楽になります。
① 坂道の中身:所得税はどう関係する?
(「坂道=税金」の直後に入れるのがおすすめ)
坂道の正体は「所得税+住民税」
坂道(税金の壁)は、急に切り替わる場所ではありません。
収入が増えるほど、
増えた分に対して少しずつ税金がかかる仕組みです。
ここでいう税金は主に:
- 所得税(国に払う)
- 住民税(自治体に払う)
よく「103万円の壁」と言われていたのは、
この税の坂道に関係する話でした。
近年はこのラインの見直しも議論されています。
金額そのものより、「仕組み」を理解しておくほうが迷いません。
この辺りの細かい話はまた別の記事にまとめます。
大事なのは、
超えたら全部に高い税率がかかるわけではない
ということ。
増えた分に対して、少しずつ傾斜がつくだけです。
だから税金だけを見ると、
「働いたら急に大損」という構造ではありません。
働き損と感じやすいのは、
多くの場合、税金よりも次に出てくる社会保険の料金所です。
まず料金所に置く看板は2つ:「106」と「130」
料金所は社会保険についてのお話だということを、まずは頭において下さい。
料金所をくぐると、歩く道が補正されていて、楽に遠くに行けるようなイメージです。
Aコースでよく出てくる「106万」「130万」は、
同じ壁が2つあるというより、見ているルールが2種類です。
- 106万の看板:会社の社会保険に「入る側」に切り替わる話
- 130万の看板:家族の社会保険(夫の会社など)の「扶養」から外れるかどうかの話
だから最初に分けます。
いま話しているのは
- 自分の会社の社会保険(106)に入るかどうかの話?
- 扶養(130)の話?
ここが分かれるだけで、地図が一気に読みやすくなります。
① 106万:会社の「料金所」が開くサイン(目安)
106万はざっくり言うと
「自分が働く会社の社会保険に入る側に切り替わりやすい」看板です。
でも大事なのは、年収の数字そのものより
通行条件(対象範囲)。
ふわっと押さえるなら、確認ポイントはこの3つだけ。
- 会社側:社会保険の対象が広い会社か(規模など)
- 働き方:週の時間や働き方が加入対象になりやすい形か
- 収入:月の収入がある程度のラインに乗っていそうか
つまり106は、
「超えたら即アウト」ではなく、条件がそろうと入口が開く感覚です。
確認するときは、会社の制度資料・就業規則・社内案内が早いです。
給与明細の控除欄を見ると「いま通っている料金所」も分かります。
② 130万:家族の「扶養レーン」から外れる看板(目安)
130万は、106とは別の地図記号で
扶養というレーンを走れるかどうかの看板です。
ここでいう扶養は、配偶者控除などの「税の扶養」ではなく、
健康保険の扶養(家族の保険に入れてもらっている状態)のこと。
- 配偶者が国保の人:そもそも扶養レーンがない(130は気にしすぎなくてOK)
- 配偶者が会社の社会保険の人:扶養レーンがあるので130が近づくと景色が変わりやすい
扶養レーンを走っていると、保険料を自分で払わずにすみます。
でも130の看板が近づくと、
「家族の保険に乗る」→「自分の保険に切り替える」可能性が出てきます。
だから130は、「超えたら損」ではなく
働き方を設計し直す合図として置いておくと迷いません。
働き損や、働き控えなどの言葉が使われやすいのはこのレーンです。
ここで整理:106と130は「同時に出る人」と「片方だけの人」がいる
106と130は、いつもセットで出るわけではありません。
- 扶養に入っていない人:基本は 106(会社の料金所) が中心
- 扶養に入っている人:106(会社)+130(扶養レーン) を両方見る
つまり、
106は「働き方+会社」で出てきて、
130は「家族の状況」で出てきます。
あなたの保険証は、配偶者の会社の保険の家族扱いになってる?
- YES → 扶養に入っている(被扶養者)
- NO → 扶養に入っていない
(国保の人は基本この質問が成立しない=扶養制度がない、でOK)
だから、ここは「損得」より「働き方の設計」で考える
もうひとつの標識:会社の「扶養手当」
ここで忘れがちなのが、
会社独自の扶養手当です。
実は、手取りの変化に一番影響しやすいのは、この「会社独自の扶養手当」の場合もあります。
配偶者や家族がいることで、
- 毎月○千円〜数万円の手当が出ている
- 一定の年収を超えると手当が止まる
という会社もあります。
これは税金でも社会保険でもなく、
会社ごとのルール。
つまり、
130万円を超えなくても
会社の扶養手当の条件で景色が変わることがある。
ここは必ず、
- 就業規則
- 人事制度
- 社内イントラ
で確認します。
社会保険の扶養と
会社の扶養手当は、
同じ言葉でもルールが違うことが多いです。
ここを混同すると、地図がズレます。
もう一回まとめ:Aコースのチェックは3つだけ
Aコースの地図を、ここで一枚にまとめます。
もう一度、順番です。
- 扶養レーンにいる?(130を見るかどうか)
- 会社の料金所ルールは?(106が関係するか)
- 今年はどれくらい働きたい?(働き方の設計)
そして可能なら、
4. 会社の扶養手当はどうなっている?
この順で確認すれば、
「なんとなく不安」だった年収の壁は、
選べる働き方の地図に変わります。
迷ったときの確認ポイント
- 年収の壁は、まず「坂道(税金)」と「料金所(社会保険)」に分ける
- 手取りへの影響が大きいのは、基本「106万」と「130万」
- 迷ったら「いま税金の話?社会保険の話?」を先に確認する
- 両方ある人(給与+副業)は、A→Bの順で見るとズレにくい
細かい数字を忘れても、この視点だけあれば迷いません。