年収の壁と働き方

年収の壁をわかりやすく整理|税金の壁と社会保険の壁の違い(2026年版)

年収の壁。
ものすごく大事なことなのに、ちゃんと理解しようとすると、脳が止まります。

働きたいけれど、考えないといけないことが増える。
制度も絡むので、つい後回しにしてしまう方も多いのではないでしょうか。

しかも近頃は、制度改正の動きが続いています。
「去年聞いた話が、今年は少し違う」
そんなことが起きやすく、追いかけるだけで疲れてしまいます。

今までは「103万円の壁」と言われていたものも、制度改正で見直され、「160万円」という話が出てくるようになりました。去年の地図が、今年も同じとは限らない。

だから今日は、細かい数字を暗記するのではなく、
まず「全体の形」をつかむところから始めます。

年収の壁は「丘のある町」で理解する

年収の壁は、険しい山というより
丘のある町を歩くようなものです。

まっすぐな道もあれば、ゆるやかな坂道もある。
そして、急に料金所が現れて、景色が変わる場所もあります。

あなたはその町を歩いている人。

AコースとBコースに分かれます。

Aコースは、会社から給与をもらっている人の道。
Bコースは、個人事業主や副業などで収入を得ている人の道です。

まずは、自分がどの道を歩いているのかを確認しましょう。
(ここを間違えると、見ている地図がズレます)

壁は2種類だけ

この町には、大きく分けて2種類の「壁(=難所)」があります。
ひとつは、ゆるやかに傾斜がついていく坂道。これが「税金の壁」です。

もうひとつは、ある地点でルールが切り替わる「料金所」。これが「社会保険の壁」です。
料金所は、通るとそのぶん負担が増えるように見えます。
でも同時に、道路が整備され歩きやすくなるように、保障や将来の年金も厚くなる側面があります。
だからここは、怖がる場所というより、「気づいたら通っていた」を防ぐためのチェック地点です。

そして途中に、家族の条件で影響が出る「標識(分岐点)」があります(配偶者控除など)。

坂道(税金の壁)は、少しずつ傾斜がきつくなっていく。
でも、急に足元が崩れるわけではありません。

一方で、料金所(社会保険の壁)は越えると立場や負担の仕組みが変わります。
そして改正の影響は、金額そのものより「通行条件(対象範囲)」に出やすいのも、こちら側です。

だからこそ、数字を丸暗記するより先に、
「坂道」と「料金所」を分けて見ておくと迷いにくくなります。

まずはこの地形を頭の中に描いてから、
実際の数字を見ていきましょう。


Aコース:会社から給与をもらっている人の道

Aコースの人が見るべきポイントは、実はシンプルです。
この道では、同じ年収でも、会社のルールや働き方によって景色が変わることがあります。

まず確認するのは、この2つだけ。

  • 自分の働き方(週の時間・月収の見込み)
  • 会社の料金所ルール(どんな働き方の人が社会保険に入ることになるか)

ここでいったん、迷子にならない合図を置きます。
坂道=税金、料金所=社会保険。
数字が出てきたら、まず「いまどっち?」を確認します。

Aコースの料金所に置く看板は2つ。「106」と「130」。
106は 会社の社会保険に入る側の話。
130は 家族の社会保険の扶養から外れるかの話です。

最後に、Aコースの地図を一枚にまとめます。見るのは3つだけ。
①扶養レーンを走っているか(走っている人は130も見る)
②会社の料金所ルール
③自分の働き方の見込み

この3つがそろうと、数字は暗記ではなく、自分の道の上の看板として読めるようになります。

Bコース:個人事業主・副業などで収入を得ている人の道

Bコースの道は、Aコースよりも少しだけ地図が読みづらく感じます。
理由はシンプルで、会社という一本道ではなく、収入の形が人によってバラバラだからです。

だからBコースは、年収の数字をそのまま当てはめるより先に、
「どのルールの上を歩いているか」を確認するところから始めます。

Bコースの壁はどう見える?(坂道/料金所/標識)

Bコースにも、町の地形は同じようにあります。

  • 坂道(税金)
    Bコースで見ているのは「年収」そのものより、利益(所得)です。
    売上が同じでも、経費や控除で景色が変わります。
  • 料金所(社会保険)
    Aコースのような「会社の料金所ルール」は弱くなります。
    その代わり、健康保険や年金は 自分で整える要素が増えます。
    だからここは、負担だけでなく、保障や将来の積み上がりも含めて考える場所になります。
  • 標識(分岐)
    ここはAコースと同じで、家族の条件が効きます。
    税の標識(配偶者控除など)も、社会保険の標識(扶養)も、家族の状況とセットで見ないとズレます。

Bコースで最初に確認するのは、この2つ

Bコースの人は、まずこの2つだけ見ればOKです。

  • 収入の形:いま見ているのは「売上」なのか「利益(所得)」なのか
  • 保険の形:健康保険と年金が「自分で払う側」なのか「家族の扶養側」なのか

この2つが見えると、
税金(坂道)と社会保険(料金所)を、同じ地図の上で迷わず読めるようになります。

迷子にならない合図(Bコース版)

ここでも合図は同じです。
坂道=税金(利益で見る)/料金所=社会保険(保険の形で見る)

Bコースは月ごとの波が大きいこともあるので、
数字を一発で当てはめようとすると疲れます。

だからまずは、地形だけ。
「いま坂道の話? 料金所の話?」を確認しながら、必要な数字だけ拾っていきましょう。

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